令和のこんまりと、昭和の林真理子
美容院でVERYを読んでいたら、林真理子の連載が、こんまりの事を取り上げていた。
物欲の塊の象徴たる林真理子さん。
思い出がつまってる物や写真は絶対捨てられない!と締めくくっていたのが、やはり林真理子節はぶれてなくてなんだか安心した。
こんまりさんは全米で人気で第2のマーサ・スチュワートと言われてるらしいが、
私はBSで放送されているマーサのお菓子作りの番組のファンだ。
カリスマ主婦らしいが、腕前はプロ級。不眠症の私はただひたすら軽量してミキサーがクルクル回っているのを見ていると寝落ちできるので、マーサすげぇー!と眠剤並の評価をしている。
マーサさんは日本の料理道具も好きみたいで合羽橋ででも買ったのか、番組中にもいろいろ登場する。
先週の放送はグリーンティだったのだが、
後半、茶筅でお茶をまるで泡立てきのように混ぜて、最後に器の淵でちゃんちゃんと水滴をきった。
こんまりさんが全米で指示されてるのは、巫女の経験がある彼女のメソッドは、何故手放せないのか、個々の深層心理と対話するような、一種のカウンセリングのようなものと、物を擬人化したような表現が、日出でたる国からのオリエンタル風に感じるかららしい。
私は高校で茶道部にいたのだが、
マーサが茶筅を器の淵で水切りをし、美味しい!とニッコリと笑ったのは、
茶道が、ただ茶を美味しく飲む為のレシピではなく、茶を通してあらゆるものと対話するもので、その一連の動作は舞のようなものだと言う発想はやはりアメリカ人にはないのだろうなと思った。
林真理子さんは、野心のすすめと言う本も書いているが、
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ハングリー精神よりも、執着を捨て去り、消費しない人生論がもてはやされることが、いいとか悪いとか言うよりも、
ただ時代なんだな、とだけ思う。
物を買うのは選択なのだけど、捨てるのは失敗を認めることだ。
失敗だったと認めたくないから、まだ使う時も来るかもしれないと取っておく。
捨てる事で、間違いを受けいれ、次に買うときは無駄にしたお金を痛みとして記憶して、次の選択に生かせる事が本来の意味だと思うが、
樹木希林さんの残した言葉とかが人気らしいが(本当に人気なのかは知らない)
人は三畳程度のスペースがあれば結局は充分とか、
多くの富を持った人が人生の終わり近くにそう言ったのなら、
多くの庶民は、お金持ちも結局はそうなのかとやっかみ気分も解消するからなのかもしれない。
それでも、生きてるうちに好きな物に囲まれ暮すのは、
手に入れたいものは貪欲に猛進していった昭和平成の女はやっぱり人生に悔いを持たずにいられそうで、羨ましくもある。